夫婦関係の破綻と不倫の慰謝料請求
夫婦関係の破綻で最もわかりやすいのは、長期間の別居や離婚を前提とした別居
当事務所では、浮気相手に慰謝料請求したいという方だけでなく、浮気相手の夫や妻から慰謝料請求を受けているというご相談をお受けすることがあります。
慰謝料請求をされている方の中には、相手方の夫婦関係が破綻していたのではないかとおっしゃられる方がいます。
既婚男性の中には、女性を口説く時に、妻とは関係がうまく行っていないとか、もう何年も関係がないというようなことを言うことがあるようですが、だからといって、その男性の奥さんから不倫の慰謝料請求をされた場合に夫婦関係の破綻の主張が認められるとは限りません。
不倫相手からそのように聞かされていたということですが、実際には、その不倫相手は、ほぼ毎日家族がいる家に帰り、夫婦や家族として生活していて、夜には電話ができなかったり、メールの返信が遅くなったりすることもあるでしょう。
このような場合には、夫婦関係が破綻しているとは考えにくいのではないでしょうか?
その男性の奥さんの立場で考えると、毎日平凡だけど、家族一緒に普通に暮らしていて、家事などをこなし、子供を育て、夫の身の回りのことなどもしているのもかかわらず、その状況で夫婦関係が破綻していたということになるのであれば、夫婦であることの意味がないというか、夫婦関係というものがとても不安定な関係だということになってしまいます。
もちろん、一緒に暮らしている場合でも夫婦関係が破綻していると認められる場合もあるとは思いますが、やはり最もわかりやすいのは、長期間にわたる別居や離婚を前提をした別居、すでに離婚することが決まっていて、親族を交えて離婚についての話し合いをしているという状況だと言えるでしょう。
不倫が発覚した場合でも離婚しないケースであれば、夫婦関係の破綻は認められにくい
離婚するのは簡単です。
でも、いろんな感情がありながらも、離婚をしないで、やっていくという決心をしたわけです。
もちろん、仮面夫婦というか、不倫が発覚してもどうでもいいという関係の夫婦もいるとは思いますが、実際にはどういう夫婦は少数派だと思います。
いろいろ悩みながら葛藤をして、離婚しないと決めたわけですので、不倫相手から夫婦関係の破綻を主張される筋合いはありません。
まぁ、不倫の事実を認めながらも、夫婦関係の破綻を主張してくれば、それを不倫の証拠にすることもできますので、それはそれで割り切って、その証拠のようなものは大切に保管しておくことをおすすめいたします。
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愛は、「カタチ」を変えていくもの
結婚前と結婚後、子供ができる前とできた後では、愛のカタチが変わるのは当然
結婚後数年が経った後でも、独身時代に付き合っていた頃とまったく同じ気持ちで相手に接しているというケースは少ないのではないかと、個人的には思います。
付き合っている時には、真夏の暑い時に手をつないで歩いたり、荷物を持ってくれたり、優しい言葉をかけてくれたりして優しかったはずなのに、結婚して数年も経つと、真夏に手をつなごうとすると露骨に拒否されるようになるでしょう。
でも、それが夫婦であり、家族になるということだと思います。
愛のカタチは変わっていきます。
夫が付き合っていた時と変わったということを聞くことがありますが、それは、程度の差はあるかもしれませんが、お互い同じようなことが言えるでしょう。
それが夫婦や家族になるということだと思います。
相手に対して多少の不満があるのも夫婦であり家族だからだと思います。
特別な存在だということではないでしょうか?
子供を産んでから変わった
それも当然ですよね?
人生において自分自身の役割が変わっていくのが当然で、変わっていかなければいけません。
彼女から妻になり、妻とともに母としての役割が増える、母親になるわけですので変わって当然です。
子供が大きくなるにつれて言うことをきかなくなりますし、妻が強くなるのも当然ですよね?
手をつなぐ相手も夫や妻から子供に変わるのも当然です。
付き合っている時と違い、それぞれの役割や立場も変わりますので、愛のカタチが変わるのも当然ですし、変わらなければおかしいということになるでしょう。
もしすでに夫婦関係が破綻していたとしたら、そんなに悲しくなったり不安になったりしないはずです
家族というのは、日々の生活の中で作り上げられるものだと思います。
毎日が平凡で、感謝ということもあまり表現しないかもしれませんが、少しでも帰りが遅くなったりしただけでも心配になったりするのが家族です。
自分にとって最も大切なものだと言えるかもしれません。
だからこそ、不倫が発覚して、冷静さを失っていまうこともあるかもしれませんし、悲しくなったり不安になったりするのだと思います。
このような状況であれば、夫婦関係は破綻していないと考えていいでしょう。
家族になろう
あるドラマの中のセリフで、「紙切れを出すだけで夫婦になれるが、紙切れだけでは家族になれない」みたいなセリフが出てきます。
いろんなことが起きて、時間が解決してくれたり、家族が支えになったり、家族のことで悩んだりして、それを乗り越えて、家族になっていくのかな…と思います。
この問題を乗り越えて、さらに家族の絆を深めていきましょう。
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